懐かしくも新しい幻想の世界 マツオヒロミ展 -レトロモダンファンダジア-

文化事業紹介



こんにちは、宮寺理美です。
「大正ロマン」というワードを聞いた時、どんなものを思い浮かべますか?
耳隠しヘアに和服姿の女性や、袴と大きなリボンのはいからさん、
書生さんや和服に帽子やステッキを持った紳士、蓄音機などのインテリアなどでしょうか。
そして、当時のイラストレーターの名前を思い浮かべる方も多いですよね。
竹久夢二、高畠華宵…この2人は巨頭と言っても過言ではないでしょう。
しかし私は、大正ロマンというワードを聞いたとき、もう1人の名前を思い浮かべます。
それがマツオヒロミさんです。

この春、東京都文京区の弥生美術館で、
マツオヒロミさんの東京初の個展が開かれるというニュースを見た時、
どんなに心が躍ったことでしょう。
弥生美術館は竹久夢二美術館と併設されており、
会期が変わるごとに魅力的な企画展を展開する、レトロファン必見の美術館です。
「絶対に行く」と心に決めていたのですが、
内覧会にまで呼んでいただけるなんて思ってもおりませんでした。
遠足に行く前日の子供のような高揚感の中、
この素晴らしい機会をレポートするために現地に馳せ参じました。



弥生美術館は東京大学本郷キャンパスのほど近くにあります。
根津駅から向かうときつい登り坂なのですが、
本郷方面から東京大学本郷キャンパスを抜けて行けば坂道もなく、
ちょっとしたお散歩になって気持ちいいです。
銀杏が色づく季節には外国からの観光客で賑わっていましたが、
春先は緑が美しく、人も少ないのでお散歩にちょうどいいかもしれません。
弥生美術館のアクセスはこちらをご覧ください。

弥生美術館は竹久夢二美術館と併設されていて、
どちらも観覧することができます。
『マツオヒロミ展 レトロモダンファンタジア』は弥生美術館の1階~2階で開催しています。
1階はマツオヒロミさんの著書『百貨店ワルツ』の世界。
2階は同じくマツオヒロミさんの著書『マガジンロンド』、
そして新刊『マイガーランド』の世界。
どの展示も大変凝った演出で、
まるで作品の中に迷い込んだような没入感を味わう事のできる空間演出です。

『百貨店ワルツ』の世界が視界いっぱいに広がる1階展示室

『百貨店ワルツ』は私がマツオヒロミさんの作品を知るきっかけになった本です。
私と同じようなファンの方もきっと多いのではないでしょうか?
『百貨店ワルツ』では幻想の百貨店(デパートではなく百貨店)がテーマとなっており、
大正ロマンあふれる演出が詰め込まれた一冊。
展示空間では実際に幻想の百貨店に迷い込んだような気分になりました。
あの世界が目の前にある事に胸が熱くなります。

本当に幻想の中の百貨店に迷い込んだようです。

『マガジンロンド』は幻想の中の雑誌がテーマ。
展示空間ではマガジンロンドのバックナンバーがずらりと並んでいました。
『マガジンロンド』は世代を超えて受け継がれる「可愛い」を感じる一冊で、
バックナンバーのデザインも時代感があって、本当に素敵でした。

個展開催にあたり、マガジンロンドを本物の冊子として作ったのだそうです。圧巻のコーナーです。
オリーブや花椿はマツオヒロミさんの所有品なのだそう。



内覧会ではマツオヒロミさんのトークショーがあり、製作についてお話しいただく機会がありました。
新刊の『マイガーランド』では、ご自身のライフステージの変化や社会の変化などと、
深く深く向き合った事をお伺いできました。
すごいスピードで価値観が刷新されていく現代で、
ランジェリーをテーマするのはとても難しい取り組みだったことと思います。
ですが、マツオヒロミさんだからこそ、
女性をエンパワーするような作品を生み出すことができるのだと改めて感じました。

こちらのコーナーのメッセージはなんと昨日届いたのだとか。ほやほやメッセージ、ぜひお読みになってください。


改めて、私がマツオヒロミさんの作品に惹かれる理由、
また、マツオヒロミさんの作品が多くの女性に支持される理由が分かったような気がしました。
新刊『マイガーランド』の「ガーランド」とは花綱飾りの事なのだそうです。
発売がとても楽しみですね!

桜も咲き、お洒落もお散歩も捗る季節になりました。
レトロがお好きな方、マツオヒロミさんの作品がお好きな方、
ぜひチェックしてくださいね。

美術館にはフォトスポットもあります。お越しの際はぜひ記念にどうぞ。
弥生美術館・竹久夢二美術館のミュージアムショップ。個人的に日本で1番夢二グッズが多いと思っております。
併設カフェ港やの期間限定メニューもあります。


マツオヒロミ展 レトロモダンファンタジア
会期:2024年4月6日(土)~6月30日(日)
開館時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:月曜日・5月7日(火)※ただし4月29日(月祝)、5月6日(月)開館。
料金:一般 1000円 大・高生 900円 中・小生 500円 
*竹久夢二美術館と2館併せてご覧いただけます。

私からの注意点として、
弥生美術館・竹久夢二美術館は建物もレトロで可愛らしいのですが、
館内にエレベーターは無く、車椅子をご利用の方は観覧が難しいかもしれません。
足のお悪い方も、階段移動が多くなることをご承知おきください。

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